SillyTavernの使い方|導入・ローカルLLMとAPIの違い【2026年】
SillyTavern(シリータバーン)は、AIとのキャラクターロールプレイに特化した無料のオープンソースソフトです。フィルターがなく、モデルも費用も自分で選べるため、「キャラチャットをローカルで、自由に楽しみたい」という上級者に定番のツールになっています。
一方で、アプリを入れてすぐ使えるサービスとは違い、導入や設定には少し知識が必要です。この記事では、SillyTavernの概要から導入の流れ、ローカルLLMとAPIの違い、R18で使う際の規約の注意点まで、2026年10月1日時点の情報で解説します。
この記事の結論
- SillyTavernはAIモデルを持たない「フロントエンド」。自分でAPIかローカルLLMを接続して使う
- 本体は完全無料。費用はローカルならPC・電気代、APIならトークンの従量課金
- 導入はNode.js(v20以上)を入れて、GitHubから本体を取得し、起動スクリプトを実行する流れ
- 日本語UIに切り替え可能。会話の日本語品質は接続するモデル次第で、小型のローカルモデルは弱い
- 大手APIでの成人向け利用は規約違反・キー停止のリスク。R18はローカルLLMか、成人向けを許可するモデルで
SillyTavern(シリータバーン)
本体無料・フィルターなしのロールプレイ用フロントエンド。上級者向け
AIモデルに接続して使う無料・オープンソースのロールプレイ用フロントエンドです。本体にフィルターはなく、日本語品質・費用・R18の可否は接続するAPIやローカルモデル次第。自由度は最高クラスですが導入の難易度は高めです。
良い点
- 本体にフィルターがなく自由度が非常に高い
- ソフトは無料で、モデルと費用を自分で選べる
- ローカルLLMなら会話が外部に送信されない
注意点
- Node.js等の導入と設定の難易度が高い
- 日本語品質・費用・R18可否が接続先次第
- 大手APIの成人向け利用は規約違反・停止リスク
こんな人におすすめ:PCの設定に抵抗がなく、モデルと費用を自分で選んで制限の少ないロールプレイ環境を作りたい人。
SillyTavernとは?キャラチャットをローカルで楽しむツール
SillyTavernは、2023年に登場したオープンソースのソフトです。ライセンスはAGPL-3.0で、特定の運営企業はなく、コミュニティによって開発されています。2026年9月14日にはv1.19.0が公開されるなど、活発に更新が続いています。
「フロントエンド」とはどういうこと?
SillyTavernを理解するうえで最も大切なのは、それ自体はAIモデルを持っていないという点です。SillyTavernは、キャラクターの管理や会話の画面、記憶の仕組みなどを提供する「入れ物」で、実際の文章は接続したAIモデルが生成します。
接続先は大きく2種類です。
- クラウドAPI:OpenRouterなどのサービスを通じて、インターネット上のAIモデルを使います
- ローカルLLM:KoboldCppやOllamaなどを使い、自分のPCでAIモデルを動かします
この仕組みのため、日本語の自然さ、費用、成人向け表現の可否は、すべて「何を接続するか」で決まります。
主な機能
- キャラクターカード(PNG・JSON形式)の読み込みと自作
- World Info(ロアブック)による世界観や設定の管理
- 要約拡張やベクトル記憶(Data Bank)による長期記憶
- 複数のキャラが登場するグループチャット
- 画像生成(Stable Diffusion系やNovelAIなど)や音声合成(TTS)との連携
機能の豊富さでは、Webのキャラチャットサービスを大きく上回ります。本サイトのSillyTavernの評価はサービスページで確認できます。
SillyTavernの導入の流れ
ここでは、PCにSillyTavernを導入する大まかな流れを紹介します。細かな手順はバージョンによって変わるため、公式GitHubのREADMEもあわせて確認してください。
必要なもの
- Windows・Mac・LinuxのいずれかのPC
- Node.js(2026年3月のv1.17.0以降はv20以上が必要)
- インターネット接続(APIを使う場合や、本体の取得時)
導入のステップ
- Node.jsをインストールする:公式サイトからv20以上をインストールします
- SillyTavernを取得する:公式GitHubのSillyTavernリポジトリから本体を取得します。非公式の配布サイトは使わないでください
- 起動スクリプトを実行する:付属の起動スクリプトを実行すると、必要なファイルが準備され、ブラウザでSillyTavernの画面が開きます
- UIを日本語にする:設定から言語を日本語に切り替えます(コミュニティ翻訳のため、一部に英語が残る場合があります)
- 接続先を設定する:API接続の画面で、クラウドAPIかローカルLLMを選びます(次の章で解説)
- キャラクターを用意して会話する:キャラカードを読み込むか自作して、会話を始めます
よくあるつまずきと対処
- 起動しない:Node.jsのバージョンが古い可能性があります。v1.17.0以降はv20以上が必要なので、バージョンを確認してください
- 返答が生成されない:APIキーの入力ミス、残高不足、モデル名の選択ミスがよくある原因です。接続画面で接続テストを行い、状態を確認しましょう
- アップデート後に動かない:大きなバージョンアップでは必要な環境が変わることがあります。更新前にリリースノートを確認し、キャラやチャットのデータはバックアップしておくと安心です
Androidで使う場合
AndroidではTermuxというアプリを使ってSillyTavernを動かす方法があります。ただし手順はPCよりさらに複雑で、スマホ単体で快適に使うのは難しいのが実情です。基本はPCで使うツールと考えてください。
PCの操作に自信がない人は
コマンドの実行やエラーへの対処が必要になる場面があります。PCの設定に自信がない場合は、まずJanitorAIのように、ブラウザだけで外部モデルを使えるサービスから始めるのがおすすめです。
ローカルLLMとクラウドAPIの違い・費用
接続先の選び方は、SillyTavernを使ううえで最も重要な判断です。
| 項目 | クラウドAPI | ローカルLLM |
|---|---|---|
| 費用 | トークン量に応じた従量課金 | PC(特にGPU)と電気代のみ |
| 日本語の品質 | 大手モデルは非常に自然 | 小型モデルは弱いことが多い |
| プライバシー | 会話が提供元に送信される | 外部に送信されない |
| 成人向けの可否 | 各モデル提供元の規約に従う | 外部の規約に縛られない |
クラウドAPI:手軽で日本語に強い
OpenRouterのように、多数のモデルを1つのAPIキーで使えるサービスが便利です。APIキーを取得してSillyTavernに入力し、使いたいモデルを選ぶだけで会話できます。2026年5月のv1.18.0ではCloudflare Workers AIやMiniMaxにも対応するなど、接続できる先は増え続けています。
費用はモデルによって桁違いに異なるため、一概にいくらとは言えません。OpenRouterには名前に「:free」が付く無料モデルもあり、2026年9月22日時点で21モデルが提供されていました。ただしレート制限があり、提供されるモデルも入れ替わります。
有料モデルを使う場合は、最初に少額だけチャージし、1回の会話でどれくらい消費するかを確認してから使うと予算を管理しやすくなります。
ローカルLLM:完全プライベートだが、PC性能が必要
KoboldCppやOllamaなどを使って、自分のPCでAIモデルを動かす方法です。利用料はかからず、会話の内容が外部に一切送信されないため、最もプライベートな環境を作れます。
一方で、快適に動かすには高性能なグラフィックボード(GPU)が必要になることが多く、初期投資は大きくなりがちです。また、PCで動かせる小型のモデルは日本語が苦手なことが多く、不自然な文章や英語混じりの応答になりやすい点にも注意が必要です。ローカルで自然な日本語を求めるなら、日本語に強いモデルを選ぶ必要があります。
初心者はどちらから始めるべき?
最初はクラウドAPIの無料モデルで操作に慣れ、SillyTavernの使い方が分かってからローカルLLMに挑戦するのが無難です。いきなりローカルLLMから始めると、SillyTavernの設定とモデルの設定の両方でつまずきやすくなります。
キャラクターカードの入手と作り方
SillyTavern本体にはキャラクターが内蔵されていません。キャラは外部から入手するか、自分で作ります。
共有サイトから入手する
キャラクターカードは、PNG画像やJSONファイルの形で共有されています。Chub AIは、SillyTavernなどで使えるキャラカードを配布する最大級のリポジトリで、キャラの閲覧・ダウンロードは無料です。ただしキャラの大半は英語で作られています。
共有サイトのキャラを使う場合も、そのサイトの規約と日本の法令を守る必要があります。Chub AIは、未成年(または未成年に見える)人物の性的・不適切な内容や、実在人物の性的画像を禁止しています。
自分で作る
日本語で安定した会話をしたいなら、キャラを自作するのが確実です。SillyTavernでは、キャラの説明、性格、最初のメッセージ、会話例などを項目ごとに書けます。一人称や語尾、口調を日本語で具体的に書くのがポイントです。書き方はキャラチャットのプロンプトのコツで詳しく解説しています。
記憶を強くする機能
SillyTavernは、長い物語でも設定を忘れにくくする機能が充実しています。
- World Info(ロアブック):特定のキーワードが出たときだけ、関連する設定を自動でAIに渡す仕組みです
- 要約拡張:古い会話を要約して、記憶の容量を節約します
- ベクトル記憶(Data Bank):過去の会話や資料から、関連する部分を探し出して参照します
SillyTavernでR18は使える?各APIの規約に注意
本体にはフィルターがない
SillyTavern本体には、コンテンツのフィルターがありません。成人向けのロールプレイができるかどうかは、接続するモデルとその提供元の規約によって決まります。
大手APIは性的に露骨な内容を制限している
OpenAI・Anthropic・Googleなどの大手のAPIは、利用規約で性的に露骨なコンテンツを制限しています。SillyTavernを通して使っても、規約が適用されることに変わりはありません。違反した場合、APIキーが停止されるリスクがあります。
OpenRouterのような中継サービスを使う場合も、各モデルの提供元の規約に従う必要があります。成人向けの利用を考えている場合は、接続するモデルごとに規約を確認してください。
ローカルLLMなら外部の規約に縛られない
自分のPCで動かすローカルLLMであれば、外部のサービスの規約に縛られず、制限の少ないモデルを選ぶこともできます。ただし、日本の法令は当然適用されます。未成年を想起させる内容や実在人物を使った性的な内容は、ローカルであっても扱わないでください。法律の一般論はエロAIチャットとは?で解説しています。
SillyTavernの安全性とプライバシー
SillyTavernは自分のPCで動かすため、会話のログは自分のPCに保存されます。ローカルLLMと組み合わせれば、会話の内容が外部に一切送信されない環境を作れます。
- 明細:SillyTavernにはサブスク契約がないため、カード明細に載ることはありません。クラウドAPIを使う場合は、明細にAPIの提供元の名前が載ります
- クラウドAPIのデータ:API利用時は、送信した内容が各プロバイダーに渡ります。データの扱いは提供元ごとに確認しましょう
- 入手元:本体は必ず公式GitHubから取得し、拡張機能も信頼できるものだけを入れてください
- PCの管理:ログや生成した画像はPCに残るため、共有PCでは使わず、PC自体にロックをかけておきましょう
ほかのサービスも含めた安全対策は、エロAIチャットの安全性とバレない使い方でまとめています。
SillyTavernが向いている人・向いていない人
向いている人
- PCの設定に抵抗がなく、自分で環境を作るのが楽しい人
- モデルと費用を自分で選び、制限の少ないロールプレイをしたい人
- 会話を外部に送らない、プライベートな環境を作りたい人
- ロアブックやグループチャットで、長く凝った物語を作りたい人
向いていない人
- アプリを入れてすぐにキャラと話したい人
- PCの操作に自信がない人
- スマホだけで使いたい人
向いていないと感じた場合は、ブラウザだけで使えるサービスを選びましょう。外部モデルを使いたいならJanitorAI、日本語UIで手軽に始めたいならCandy AIなどが候補です。
よくある質問
SillyTavernは無料ですか?
ソフト本体はオープンソースで完全無料です。費用がかかるのは接続するAIモデルの部分で、ローカルLLMならPCと電気代のみ、クラウドAPIならトークン量に応じた従量課金です。OpenRouterには無料モデルもあり、2026年9月22日時点で21モデルが提供されていました。
SillyTavernは日本語で使えますか?
UIは言語設定で日本語に切り替えられます(コミュニティによる翻訳)。会話の日本語品質は接続するモデル次第で、大手の商用モデルは日本語が自然ですが、小型のローカルモデルは日本語が弱く、不自然な文章や英語混じりになることが多いとされています。
SillyTavernでR18のロールプレイはできますか?
SillyTavern本体にはフィルターがないため、可否は接続するモデルで決まります。ローカルLLMなら外部の規約に縛られません。OpenAI・Anthropic・Googleなどの大手APIは規約で性的に露骨な内容を制限しており、違反するとAPIキーが停止されるリスクがあります。
SillyTavernはスマホで使えますか?
AndroidではTermuxというアプリを使って動かす方法がありますが、手順はPCより複雑です。iPhone単体での利用は想定されていません。基本はPCにインストールし、ブラウザで操作するツールです。スマホで手軽に使いたい場合はWebのサービスのほうが向いています。
ローカルLLMとAPIはどちらがおすすめですか?
日本語の自然さと手軽さを重視するならクラウドAPI、プライバシーと規約の制約のなさを重視するならローカルLLMです。ローカルは会話が外部に送信されませんが、高性能なGPUが必要で、日本語に強い小型モデルは限られます。まずAPIで試し、慣れてからローカルに挑戦するのが無難です。